年末になると、徐々に確定申告の準備を始めるチャットレディが増えてきます。
チャットレディは、個人事業者となるため専業・副業関係なく、一定以上の収入がある場合「確定申告」が必要です。
確定申告は年に1回必要で、1年間(1月1日〜12月31日まで)の税金を正しく計算して確定させます。
税金は、1年間の収入から経費を差し引いた所得額から計算されます。
その所得額に応じて支払う税金(所得税)が確定するのです。
つまり経費が多ければ所得額が少なくなるので、所得税の額を抑えることができます。
その分節税になって手元に残るお金が多くなるのです!
ここで重要となるのが、チャットレディではどんなものが経費になるのか?という点です
チャットレディはパソコンやスマホを使って男性のお客様と会話する特殊なお仕事。
パソコンやチャットで着る衣装代など、他の職業では経費にならない項目も、チャットレディでは経費になることが多くあるのです!
化粧品は経費になる!
化粧品が経費になる理由とは?
経費とは「お仕事のために必要となる費用」のことを指します。
いくら所得税の額を抑えたいからといって、なんでもかんでも経費にしていいというわけではないということですね。必ず、「お仕事に関連した出費」でなければなりません!
チャットレディは、貴女の見た目が商品となります。
ただし、チャットレディでいう見た目とは「顔が可愛い、綺麗」など容姿が整っていることではありません。
カメラ越しに映った見た目がユーザ様にとっての貴女の印象となるため、「カメラを通した見た目」こそがチャットレディとしての見た目ということになります。
そのために、普段のメイクとは違う「男性受けするメイク」をしたり、カメラを通した時に最も綺麗に見えるようにアイメイクを工夫するといったことも必要でしょう。
チャットレディとしての見た目を整えることは、ユーザ様に興味を持ってもらいやすくする第1歩です。
興味をいかに持ってもらえるかが、貴女のチャットレディとしての売上を左右することになります!
このように、メイクをして見た目を整えることはチャットレディとしての売上を伸ばすためにも大切なことなのです。
またメイクをすることによって、美しく見せるだけではなく、身バレや顔バレ対策に繋がります。普段と違うメイクをすると意外と印象が変わりますよ。普段のメイクでは使わないアイシャドウの購入などが必要になるかもしれません。
これらの理由から、化粧品はチャットレディにとって大事な仕事道具となるため経費計上できるのです。
全額経費になるの?
化粧品代は全額経費にしていいの?
「チャットレディの仕事用」と「プライベート用」、それぞれ別々の化粧品を使用している場合は、お仕事用の化粧品代は全額経費計上が可能です!
その場合はお仕事でしか使用していないということを合理的に説明できるようにしておきましょう。
購入する時は仕事用とプライベート用で別々にお会計しておきましょう。
またお仕事用で購入した化粧品の領収書は他の経費とまとめてプライベート用と混ざらないように保管しておくことが大事です。
対して、お仕事とプライベート一緒の化粧品を兼用している場合は、チャットレディで使用している割合を算出する必要があります。
お仕事で使用している分を割り出すために、按分計算を使いましょう!
まずはチャットレディのお仕事とプライベートで使う割合を考えていきます。
化粧品を購入した金額を100%と考えて、「チャットレディ30%、プライベート70%」だと仮定します。
化粧品の購入費用が月1万円だとして、
10,000円(化粧品代)×30%(チャットレディとして使用している割合)=3,000円
→3,000円を化粧品代として経費計上できます。
毎日メイクをしていて1週間のうち約2日チャットレディとして働いていると考えた場合。
2日(出勤日)÷7日(1週間)=0.28(約3割)
となります。
チャットレディで使用している割合の決め方はご自身の状況に応じて決めていただいてOKです。
ただし化粧品はプライベートの割合が高いものなので、兼用している場合はチャットレディで使用している割合を2〜3割程度にしておくのがオススメです!
計算が苦手な方や普段チャットレディのお仕事でしかメイクをしないという方は、プライベートとチャットレディ用を分けて購入しておく方法が良いかもしれません!
美容院代やエステは経費になるの?
チャットレディとして見た目を良くするために支出した美容院代は経費の対象となります。ただし美容院代はプライベートにも関係する支出となります。
皆さん、チャットレディのお仕事関係なく身だしなみを整えるために美容院は行きますよね。
そのため、かかった費用の全額を経費にすることは出来ません。
チャットレディのお仕事とプライベートで分けて按分計算を行いましょう。
1週間のうちチャットレディとして働いている時間の割合で考えてみましょう。
週5日8時間/日でお仕事をしていると仮定して、1週間の勤務時間は40時間になります。
1週間を時間換算すると
24時間×7日(1週間)=168時間
40時間(チャットレディとして働いた時間)÷168時間(1週間の時間)=0.23・・・
仕事の割合は約20%となります。
美容院代にかかった金額を100%と考えて、「チャットレディ20%、プライベート80%」。
美容院代が月1万円だとして、
10,000円(美容院代)×20%(チャットレディとして使用している割合)=2,000円
→2,000円を美容院代として経費計上できます。
化粧品代同様に、美容院代もプライベートに関係する割合が高いものと言えます。
チャットレディの割合は2〜3割程度に考えておくと良いでしょう。
ただし、定期的に美容院代を経費にしていると「プライベートでかかった費用を経費にしているのでは?」と税務署に疑われてしまう可能性があります。
経費計上する回数には注意しましょう!
またエステ代など、チャットレディとして働く上での美しさを保つ為の自分投資は大切なことです。
しかしお仕事を行う際に使用するものではなく、また画面越しでの見た目の変化が分かりづらいため、お仕事に必要かどうかは税理署によって判断が分かれます。
「外見がどのように売上に繋がるのか?」「働く上で必要な支出である」ということを客観的に説明できるようにしておきましょう!
整形費用は経費にできる?
チャットレディは見た目が売上に直結するお仕事。
「整形してコンプレックスを克服すれば、ユーザ様に喜んでもらえるはず・・・。」と、一見チャットレディのお仕事として必要があるように見えます。
しかし、整形費用は基本的に経費にすることは出来ません!
整形費用はプライベートにも影響が出るものなので「仕事のためなのか?プライベートを充実するためなのか?」と目的が定かではありません。
「プライベートのためではない」とはっきりとした証明ができないため、整形費用は「チャットレディの仕事には関係ない」「必要な費用ではない」と判断されることが多いのです。
化粧品を経費計上する場合の確定申告の注意点は?
経費にする理由を準備しておこう
そのため税務署の担当者によって対応が異なる場合があるため注意が必要です。
「化粧品は経費にならない」と言われてしまった場合は、「お仕事上、外見に気をつけなければならないため化粧品を購入する必要がある」と経費にする根拠を明確に説明できるようにしておきましょう。
また経費の金額について税務署の担当者から
化粧品を全額経費にしていますけど、どうしてですか?
と聞かれた時に
仕事柄見た目が重視されます。普段もメイクするのですが、仕事では全く別の系統でメイクを行っています。
仕事用とプライベート用の化粧品を分けて購入しているので、経費にしているのは仕事用の費用のみです!
ときちんと答えられるように事前に話す内容を考えておきましょう。
また按分した費用も明確な理由付けが大切です。
以下のポイントを抑えて記録しておくのがオススメ!
- プライベートとして過ごす時間はどれくらいか?
- 週に◯日△時間チャットレディとして働いているのか?
- チャットレディ◯割、プライベート◯割で按分した金額を経費として計上する
化粧品代や美容院代など、プライベートにも関連する費用は按分率にも限度があります。
特に美容院代は、毎日チャットレディとして働いていてもプライベートの割合が多く占めるためお仕事の割合は高くとも2〜3割程度で考えておくのが良いでしょう。
証拠は残しておこう
経費計上する際は、経費として支出した証明となる領収書やレシートの保管が大切です。
確定申告を行う際に提出はしませんが、税務調査が入った場合に提示が必須となります。
原則として7年間の保管が義務とされています。
経費計上の証拠として有効なものは以下の通りです。
- 領収書
- レシート
- クレジットカード
- 通帳明細
- 出金伝票
また化粧品などを購入する際に「プライベートと仕事用、別々で購入したいけどお店が混んでいて言い出しづらいな・・・」という場面があるかもしれません。
1枚のレシートの中に仕事用とプライベート用で混ざってしまった場合は、ペンで「仕事用」と分かるように印をつけておけばOKです!
また経費の帳簿をつける際には勘定科目を使用しましょう。
- 化粧品・・・消耗品費か美容費
- 美容院・エステ代・・・美容費
その他に「雑費」「費用」などの勘定科目にわけることが出来ますが、一度決めた勘定科目を、次の年に変えるのはNGです。
年度が変わっても同じ科目を使用するようにしてくださいね。
まとめ
チャットレディにとって、見た目を美しく保つことは重要となります!そのため、見た目を保つために出費した費用は経費にすることが出来ます。
プライベートにも関わる費用は普段から按分計算をきちんとしておきましょう。
また税務署の担当者に聞かれた場合の理由付けも併せて考えておくことが大事です。
多くのユーザ様に愛される魅力的なチャットレディになれるように、必要な出費は行いつつ経費計上して賢く節税しましょう!
経費について不安なことがあれば、店舗スタッフや税理士さんに気軽に相談してくださいね。